代表者梅谷 真慈 氏
学生時代、環境問題に興味があり、2010年から美作市上山地区で行われる棚田再生活動に月1・2回通いました。棚田の現場を体験し、過疎高齢化、耕作放棄地、獣害、地域資源を活かした仕事がない等、里山環境には様々な課題があることに直面しました。
また、各種課題に立ち向かう若い世代が不足していることから、自らが上山地区に移住し、地域おこし協力隊の経験を経て、鹿革を活用した地域貢献事業での起業を決意しました。
私は、美作市内や岡山県内に広がる「シカ」の獣害に立ち向かい、捕獲した鹿革を美作市の特産品(鹿革名刺入れ等)として販売し、過疎地域における雇用を創出します。
また、日本の原風景である棚田で今後も暮らしやすい生活を得るために、地域住民と協力して「シカ」を捕獲して、鹿革の利活用・獣害対策を行い、獣害という里山のネガティブなイメージを払拭します。そして、狩猟という行為から得られる貴重な資源を活用した商品ストーリーを地域内外に広く伝えていきます。
製品化に向けては、他の地域でも獣害対策として革の活用にチャレンジする取組が多くありましたので、「美作市のシカ」で差別化を図るには、革製造工場に製品づくりの理解を得ることが重要でした。そのため、何度も革工場へ相談し、革の特性を教えていただきながら今回の鹿革製品が実現できました。