事例紹介

飲食店と県北農家を結ぶ野菜コンシェルジュ

地域活性化 津山市
結 vege代表 國米 裕喜 氏

代表者國米 裕喜 氏

事業所名
結 vege
HP
https://musu-vege.com/
住所
岡山県津山市神代
起業時期
2021年6月17日
事業内容
都市部飲食店が求める野菜を岡山県北の農家に生産依頼を行い、ECサイトを通じて飲食店へ農家から野菜を直送するサービス
営業時間
9:00~18:00
定休日
不定休
SNS
結 vegeのInstagramアカウント

自己紹介

1981年岡山県津山市(旧久米町)生まれの4人の子供を育てるシングルマザーです。21歳で第1子を出産後、27歳で第4子(長男)を出産するまでパートを転々としていたが、第4子が超未熟児で生まれたため、通院や経過観察のため育児に専念しました。願いが通じ、元気に成長したため、そこからは自分のやりたい仕事をしようと決意し、花屋でのパート勤務を経て、種苗店で営業職に就きました。
そして、販売した種から生産された新鮮な野菜によって、もっと多くの人に感動を与えたいと思いました。また、軽度の発達障害のある長男が、将来地元で農業を職業にできるような基盤づくりのため、種苗店に勤めながら「結vege」を起業しました。

地元の農家の風景
地元の農家の風景

起業のキッカケ

私は種苗店の営業を勤めて8年になります。その間に販売した種から出来上がった新鮮な野菜は、どれも感動すら覚える美味しさです。野菜にはたくさんの品種があり、それぞれに最適な調理法や食べ方があるのに、現在の流通の方式では、その魅力を充分に活かしきれていないことを非常にもったいなく思っていました。
そこで、種苗店の営業経験を活かし、都市部等の飲食店が求める野菜を聞き取り、最適な品種まで提案することで、その野菜を県北の農家さんに生産していただくビジネスモデルを考えました。そして、産地直送で飲食店に一番おいしい状態で届けたいと思い、ECサイトを活用した飲食店向けの野菜の産地直送サービスの「結vege」を開業しました。

農家さんの想いのこもった野菜
農家さんの想いのこもった野菜

解決を目指す地域課題

【地域の現状と課題】
生産した野菜を売る農業は重労働であり、収益の確保が難しいため、若年層の農業への関心が低く、少子高齢化が進むことで生産量の維持が難しく、車の運転で野菜を運ぶ不安も重なっていました。

【課題解決の効果】
都市部の飲食店が求める品種の野菜を聞き出し、野菜の生産方法に悩んでいる農家に提案することで、適量でかつ付加価値の高い野菜の生産による収益の確保や、宅配便直送による安全な提供の仕組みができました。そして、『岡山甘栗』等、特産品の企画開発をきっかけに、耕作放棄地等への果樹の作付け依頼にも繋がりました。

【今後の展望】
地域の特産品になるような新しい品種の作出に取組み、都市部の駅等に積極的にPRすることを計画しています。また、果物などの加工品も扱うことで、飲食店と農家をもっと近くに身近に『結』ぶサービスを目指します。

相談した相手

起業にあたり、管轄公的支援機関の作州津山商工会久米支所に何度も相談にのっていただき、事業計画書作成から補助金の実績報告手続きまでサポートしていただきました。
また、地域内の商工会員さんにも経営に関する助言をいただきました。そして、勤め先や農家の皆様には、起業の趣旨をご理解いただき、ご協力いただくことができました。関係者の皆様への感謝の気持ちを忘れずに、今後も事業に取り組みます。

ビジネスモデル図